ラボグロウンダイヤモンドとは

ラボ(laboratory)グロウン(grown)ダイヤモンド。
その名の通り、ラボグロウンダイヤモンドは、研究所(ラボラトリー)で育てられた(グロウン)ダイヤモンドのことで、天然ダイヤモンドと全く同じ特性を持つダイヤモンドのことです。
近年は同品質のダイヤモンドと比べ半分以下とされる価格面だけでなく、採掘をしないで得られる点から、ESG(環境、社会、ガバナンス)の意識を高くもつ層から人気を集め、アメリカをはじめ海外では一般的になりつつあるダイヤモンドです。
 ダイヤモンドを購入する際の新たな選択肢として、世界から注目を集めているラボグロウンダイヤモンドの、美しさや特徴、価値などを詳しく紹介いたします。

1. ラボグロウンダイヤモンドとは

ラボグロウンダイヤモンド(英語表記:Lab-Grown Diamonds / Laboratory-Grown Diamonds)とは、研究所(ラボラトリー)で育てられた(グロウン)ダイヤモンドのことで、天然ダイヤモンドと同じ化学組成や光学特性を持ったダイヤモンドのことです。
もちろん、見た目も変わることなく、ダイヤモンドの特徴あるキラキラとした美しい輝きが見られます。
 地球の奥深くで結晶化した、天然ダイヤモンドのような採掘作業を行わないため、ESG(環境・社会・ガバナンス)の観点からも購買意識が高まり、アメリカを筆頭に人気や口コミが広がっています。
そのため、ラボグロウンダイヤモンドは、地球環境に優しく、未来につながる持続可能なダイヤモンドとして注目されています。

日本では、2010年代後半頃から市場にも徐々に流通し、今では百貨店や専門店、通販などで販売されています。

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2. ラボグロウンダイヤモンドの鑑定(グレード)

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ラボグロウンダイヤモンドは、物質などの特性がダイヤモンドであるため、天然ダイヤモンドと同じく、品質(グレード)の鑑定書を発行することが可能です。
現状、日本の鑑定機関においては、鑑別(天然かラボグロウンダイヤモンドの判別)は行っていますが、鑑定(グレーディング)は行っていません。
国際的な鑑定機関(GIA,IGI,HRD)では鑑定(グレーディング)に対応しており、鑑定書番号を現物ダイヤモンドのガードルにレーザー刻印を入れ、鑑定書と現物の同一性確認をしていただくことができます。(0.15ct未満はルースサイズの影響により鑑定不可)。
当店では鑑定書つきのジュエリーには、鑑定書ありと記載がございます。 また、ラボグロウンダイヤモンドの品質(グレード)は、天然ダイヤモンドと同じく「4C(カラット、カラー、クラリティ、カット)」という、世界共通の品質基準が表記されます。大粒(1カラット以上)の中石についてはIGI(国際宝石学研究所)の鑑定書を発行しています。
 また、当店の鑑定書つきダイヤモンドにはスマイリングロックスのロゴマークが刻印されています。
(下動画ご参照ください。)
 ロゴマークはレーザーでダイヤモンドルース(裸石)の表面にとても小さく刻印されており、顕微鏡などで確認できます。(肉眼では見えなく、もちろん輝きにも影響しません)。
 スマイリングロックスのロゴのあるダイヤモンドは高品質とトレーサビリティを保証する証となるのです。

3. ラボグロウンダイヤモンドの美しさや特徴

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ダイヤモンドの美しさの象徴とも称される、そのキラキラとした輝きですが、ラボグロウンダイヤモンドも天然ダイヤモンド同様の輝きを放ちます。

純粋でクリアーな輝き
ラボグロウンダイヤモンドは、ダイヤモンド分類のうち「タイプⅡa」と呼ばれる純粋な炭素で結晶化しているため、不純物がほとんど存在しない純粋でクリアーな輝きを堪能できます。
その一方で、約98%の天然ダイヤモンドは、炭素に加えほんの少し窒素が含まれており(タイプⅠa)、石が黄色になる色因になっています。
天然ダイヤモンドであれば、希少なタイプⅡaをお手頃な価格で購入できるのもラボグロウンダイヤモンドの魅力のひとつです。
エタニティリングなどの人気アイテムで、純粋な輝きを華やかに身に着けていただけます。

ピンク&ブルーのカラーダイヤモンド
ラボグロウンダイヤモンドの特徴として、天然では希少性が高く、高額となってしまうピンクやブルーのカラーダイヤモンドをお手頃な価格で手に入れることが出来ます。
ピンクやブルーのカラーダイヤモンドジュエリーは、通常数百万円とお高めですが、当ブランドでは、ピアスやリング、ネックレスなどを3万円から取り揃えています。

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4. ラボグロウンダイヤモンドと天然の比較

研究所でつくられたダイヤモンドというと、人工だから偽物?と思われる方も多いと思います。
ここでは、ラボグロウンダイヤモンドと天然ダイヤモンドの違いを詳しく説明いたします。
 まず、下記表の通り、ラボグロウンダイヤモンドと天然ダイヤモンドは、同じ化学的・物質的・光学的特性を持っています。

4-1.化学的、物質的、光学的にも天然ダイヤモンドと同一

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ダイヤモンドが作られた場所という違い以外は、全く同じダイヤモンドです。
例えば、石を一般の宝石店に持ち込み、肉眼や10倍ルーペなどで見てもらっても、それが天然ダイヤモンドかラボグロウンダイヤモンドなのか、判別するのは大変困難です。
簡易的な熱伝導を利用したダイヤモンドテスター機器を使用してもダイヤモンドに分類されるほどです。

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4-2. ラボグロウンダイヤモンドと天然ダイヤモンドの違い

それでは、ラボグロウンダイヤモンドと天然ダイヤモンドに違いはあるのでしょうか?
化学組成と光学特徴などは全く同一ですが、ラボグロウンダイヤモンドと天然ダイヤモンドの主な違いは2つあります。
 それは、①製造場所(天然は結晶化した場所)と②晶癖(しょうへき/結晶の形)です。

① 製造場所(天然は結晶化した場所)
【天然ダイヤモンド】
天然ダイヤモンドは、地球の地下深くにある上部マントル120~200km付近で形成され、高温高圧の環境下(約1650~2000℃/7~10万Kg/㎠)で化学成分の炭素が結晶化した鉱物です。地中にあるダイヤモンドは、火山活動で地表近くに押し上げられました。現在ではその地表近くでの採掘や、雨などの影響で流された川や沿岸部などで採掘されています。

 【ラボグロウンダイヤモンド】
ラボグロウンダイヤモンドは、研究所でダイヤモンドの化学組成である炭素を、高度な技術と特殊装置を使い製造したダイヤモンドです。自然の環境で結晶化するプロセスを、効率的に再現して作られたダイヤモンドです。大きさにより異なりますが、数日から数週間をかけて合成されています。

 「合成は簡単にできるのでは?」と思う方もいるかもしれませんが、細かなプロセスや、高度な技術により生成されるダイヤモンドなのです。

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② 晶癖(しょうへき/原石の形)
研究所で製造されたラボグロウンダイヤモンドと、地球上で何百万年もの間に形成された天然ダイヤモンドは結晶の形が異なって成長します。それは成長の条件が違うためで、晶癖(しょうへき)と呼ばれる結晶の形に現れます。
【天然ダイヤモンド】
天然ダイヤモンドの原石は、主に八面体(Octahedron)や12面体(Dodecahedron)など等軸な結晶形をしています。また2つの結晶が異なる方位で成長した双晶や、マクルと呼ばれる三角形の原石などがあります。

 【ラボグロウンダイヤモンド】
ラボグロウンダイヤモンドの原石は、研究所(ラボ)で化学成分の炭素を結晶化する方法により異なります。

 ・HPHT法(高温高圧の略) 自然の形成される条件を模倣したこの方法で作られるラボグロウンダイヤモンドの原石は、そのほとんどが立方八面体(cuboctahedron)で成長します。

 ・CVD法(化学蒸着の略) 化学反応で処理材(ダイヤモンド)の表面にダイヤモンドを一層ずつ形成させる方法で作られるラボグロウンダイヤモンドの原石は、そのほとんどが立方体(cube)で成長します。

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4-3. ラボグロウンダイヤモンドと模造石の見分け方

ダイヤモンドと似ている石(模造石)は数多くあり、最も一般的に知られているのが合成キュービックジルコニア(単にジルコニアと呼ばれる)です。
また、近年では合成モアッサナイト(単にモアッサナイトやモアサナイトと呼ばれる)も通販などでダイヤモンドの類似石として販売されています。
まず、下記の表を見ていただくと一目瞭然ですが、ラボグロウンダイヤモンドは、ダイヤモンドに似ている石(模造石や類似石)とは、全く異なる物質的・光学的特性を持っています。

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【ラボグロウンダイヤモンドとジルコニアの違いや見分け方】
ラボグロウンダイヤモンドと合成キュービックジルコニア(ジルコニア)は、とても簡単な方法で見分けることができます。
それは、リードスルー効果と呼ばれ、石を見るだけで違いが分かります。
その方法は、石の中を光が透過する際の屈折率の違いを利用します。
先ず、テーブルと呼ばれる石の正面を下向きに、文字や線などが書かれた紙の上に置きます。
そして、石のパビリオン面(裏面)から書かれた文字や線を目視します。
ラボグロウンダイヤモンドや天然ダイヤモンドは、紙に書かれた文字や線が透過せず、ほぼ見ることはできません。
しかし、ジルコニアは文字や線が透けて見えます。
とてもアナログ的ですが、本物と偽物の違いを見分ける一般的な方法です。

abot_lab_grown_diamond_list lab-diamond and cubic zirconia

【ラボグロウンダイヤモンドとモアッサナイトの違いや見分け方】
ラボグロウンダイヤモンドと合成モアッサナイト(モアッサナイト・モアサナイト)も、少し専門的ですが、外観で見分けることができます。
キラキラした輝きの色で見分けられ、石から反射した光の分散(dispersion)を利用して見分けます。
モアッサナイトは、ダイヤモンドよりも著しく分散値が高いため、より強い分散(虹色の光)が見られます。
下の写真からも分かるように、石に虹色の光(分散)があり、明らかな違いが見られます。

abot_lab_grown_diamond_list lab-diamond and moissanite

5. ラボグロウンダイヤモンドの値段や価値

お手頃な価格は、ラボグロウンダイヤモンドの魅力のひとつです。
同品質の天然ダイヤモンドと比べた場合、小さなサイズでは半分程の値段で購入できます。
また、1カラットなど大きなサイズになると、1/3程で購入が可能です。
特にお値打ちなのがカラーダイヤモンドです。
天然ダイヤモンドの場合、例えば1カラットで色が濃く品質の良いものは、数千万円と大変高価ですが、ラボグロウンダイヤモンドは数十万円と、とてもお求め易くなります。

6. ラボグロウンダイヤモンドと環境

ラボグロウンダイヤモンドは、地球環境にかける負荷が少なく、将来に渡り持続可能なダイヤモンドとして、ESG意識の高い層に受け入れられています。

【ESG意識の高い層に受け入れられる理由】
ESGとは「Environment(環境)」「Social(社会)」「Governance(ガバナンス)」の頭文字からとられた社会的取り組みのこと。
ラボグロウンダイヤモンドが上記の通り注目され、受け入れられる点は下記となります。

・Environment(環境) 採掘をしない、自然を傷つけずにダイヤモンドを得られる点
・Social(社会) 紛争や搾取によって得たダイヤモンドではない点。
・Governance(ガバナンス) 一貫した製造により透明性のある流通管理を行える点。 特にスマイリングロックスは信頼ある生産者(企業)のみから仕入し、調達後も自社で厳しい検品を行い、ジュエリーを販売しております。


 【海外でのラボグロウンダイヤモンド】
アメリカの調査機関によると、現在ダイヤモンド市場全体におけるラボグロウンダイヤモンドのシェアは1~2%程度であるが、2030年には10~15%に伸びると予測されています。
同機関の調査では、アメリカ国内における消費者のラボグロウンダイヤモンドの認知度は51%に達している。2018年、それまで人工ダイヤモンドは販売しないとの方針を覆し、ラボグロウンダイヤモンドをあしらったジュエリーを発表。
2019年にはアメリカ最大(世界最大)のダイヤモンド小売企業のシグネットジュエラーズ(SIGNET JEWELERS)が店頭でラボグロウンダイヤモンドの製品の扱いをスタートさせました。
海外ではすでに意識の高いセレブリティーがエマ・ワトソンをはじめとしてラボグロウンダイヤモンドを身に着けたり、ペネロペ・クルスなどデザインを手がけたりするセレブのほか、レオナルド・ディカプリオは、ラボグロウンダイヤモンド企業に対し投資をしています。

7. ラボグロウンダイヤモンドの専門ブランド

【ニューヨーク発のラボグロウンダイヤモンド専門のブランド】
スマイリングロックスは、アメリカで2018年に立ち上げられたブランド。
ラボグロウンダイヤモンドによって“世界に笑顔の輪”を広げることをブランドコンセプトに、収益の一部を慈善団体を通じて動物保護、環境保護、教育支援、医療支援に寄付をしています。

 自然を傷つけず、社会的にも透明性の高い。
そして天然ダイヤモンドと同一の物質で美しい輝きをもち、 価格もお求めやすいラボグロウンダイヤモンド。
Smiling Rocksの多彩なデザインでより輝きをましたジュエリーを身に着け、 あなたの、そして世界の日々を笑顔に。

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